お久しぶりです。本日はFinal社よりE2000をレビューします。
記事の最初に正直な感想を書いてしまうのですが
・・・もう、これでええやん?
final E2000について
Eシリーズは1000〜5000とナンバリングがありますが、実は最初に発売されたのは1000ではなく、2000と3000でした。発売日は2017年5月18日ということで、もう7年以上になります。
『高音質・シンプルなデザイン・使い勝手の良さ・手が届く価格、の全てを満たすことをコンセプトとして開発され、この製品を選べば、まず間違いない「定番」と長く呼ばれる事を目指した製品シリーズ』との触れ込みで発売された本作。未だに愛されていることからもその品質の高さが伺えますね。国産と限定すると実質はこれ一択ではないでしょうか。
筐体はアルミニウムで、つや消し。高級感とまではいいませんが、安っぽい感じはありません。発売当初はつや消しのブラックのみだったようですが、その後カラーバリエーションが増えたようです。見た目の好みだけでシルバーを購入しましたが、E3000は光沢のあるシルバー1色のみなので区別がつきやすいようにブラックにしても良かったかもしれません。
final社のロゴ、裏側にはモデル名。外で使用しても目立ちにくくいところが気に入っています。
イヤホン好きの方には即バレですが・・・。
E1000と同じく左右の表示は筐体下部にさり気なく。やはり、薄暗い環境では区別がつかず残念に感じているポイントです。イヤーピースの色を左右変えることで判別しやすいというのがfinal社の主張ですが、付属のTypeEシリーズのイヤーピースから変えてしまうとこの方法は使えなくなっていまいますし。そもそも、暗い環境だとイヤーピースの色もよく見えなかったりします。このあたり、耳掛けイヤホンに慣れている人だと視覚でなく、触覚で判断できるといいのになと思うんじゃないですかね。ZERO AUDIO社のシリーズだと左側だけケーブルのイヤホン本体近くに目印として突起のようなものがついていたりして分かりやすいんですが。
プラグ部は、一般的なL字型です。リケーブル可能なイヤホンですと、I字型が多いのですが、私はL字型のほうが好きですね。スマホやDAPに刺して使用する際、適当にポケットやらカバンに放り込んでも負荷がかかりにくいので、気楽に(雑に)使えます。
付属品はTypeEのイヤーピース5サイズとこの巾着袋です。袋自体はなんのクッション性もありませんので、傷防止程度の意味しかありませんね。私は使ったことがないです。そもそも5000円以下のイヤホンなので使用していないときはプレーヤーにぐるぐる巻き付けておくぐらいの使い方が気軽でいいです。
ケーブルは見た目細くて耐久性が低そうに見えるかもしれませんが、意外と断線することなく今まで来ており上部です。(写真はブログ用にきれいに巻いてみましたが、普段はプレーヤーにぐるぐるです笑)。細くしなやかで、タッチノイズも控えめ。イヤホン本体も込みで非常に軽量なので、着けてる感も薄く快適ですよ。
視聴レビュー
長所・短所
高域
耳に刺さらないながらも、他の音域にマスクされることなくきれいに聞こえます。これといって特徴のある鳴り方ではありませんが、自然にスッキリと耳に入ってきます。ノビもほどほど。余韻を楽しむというよりも、歯切れの良さに特徴があるチューニングですね。ジャンルで言うとクラシックやジャズは兄弟分のE3000に譲って、本機が得意とするのはRock、Popsでしょうか。
中域
ボーカルは目の前。非常に近い位置で聞こえます。分厚さはありませんが輪郭はしっかりしており、全音域の中で最も存在感を示しています。ギターの音なんかもいいですね。カッティングの小気味よさが引き立つ調整です。
低域
高域、中域に比べると少々控えめになっています。が、音量が低いというよりもぐっとタイトに鳴っている感じですね。音楽を下支えするのには必要十分な量ですが、このあたりの調整がRock、Pops向きと感じる理由かもしれません。
音場
音場は前後左右とも、少々狭めに感じます。
遮音性
筐体は非常にコンパクトで耳と接するのはイヤーピースのみであることから遮音性は低めです。電車内等騒がしい場所で使用する場合は音量をそれなりに上げる必要があります。耳と反対側にメッシュがあり、こちらも開口部となっているのか…?影響している可能性があります。
装着感
Eシリーズを持っていない方は円筒形の筐体に装着感の悪さをイメージするかもしれませんが(現に私がそうでした)、コンパクトな筐体のためすべて耳の中に収まり装着感は快適です。上から押し付けられてもイヤホンに影響しないので、寝ホンなんかにもいいですね。イヤーピースは付属のTypeEを使用してもいいですし、浅めのものに変更して耳穴奥の方まで押し込んで聞いてみるのも聞こえ方が変わって面白いと思います。私はスパイラルドットで使用しています。
まとめ
今回はfinal E2000のレビューをしました。冒頭、これでええやんと申し上げましたがこのイヤホン本当に弱点らしい弱点がなく、いい意味で特徴が少ないイヤホンなので、ある意味の完成形だと思うのです。意識して作られたフラットな特性は聞き疲れしにくい自然な鳴り方なので、いわゆるドンシャリチューニングのイヤホンを普段利用していて久しぶりに本機を手に取ると、あれっ、こんなにいい音だったっけ?なんてびっくりさせられます。
初心者の方で迷っている方、今後イヤホンの本数が増えていったとしても、色々聴き比べるときの基準にできるイヤホンですので、1本持っておいて損はしないと思いますよ。今後レビューする予定ですが、E3000との二本持ちもおすすめです。